車イス講習会実施しました♿

 ハートヒルかわげ(特養)です!
 11月27日に株式会社松永製作所から車椅子エバンジェリスト中村慎吾様をお迎えし、車椅子研修会を実施しました。
 研修には、介護士や看護師、相談員、技能実習生、ドライバー、機能訓練士など、幅広い職種のスタッフが参加し、実際の車椅子を使った操作方法や、安全に配慮した介助のポイントなど、実践的な内容を学ぶことができました。

車椅子は単に「移動のための道具」ではなく、「椅子」として、利用者の方に正しい姿勢で座っていただくことも大切な役割があります。良い姿勢で座っていただくことで、身体への負担を減らすだけでなく、その方の可能性や活動の幅を広げることにもつながることを知ることが出来ました。

今回の研修では
①「不良座位」のリスクについて
②原因と対策
③対策した結果

 の3項目に分け、車イスを使用して様々な体験も交えながらお話をお伺いいたしました。

 車椅子での姿勢不良には、例えば 臀部が前にずれる・前に倒れる・横に倒れる などがあります。
 研修では、こうした姿勢崩れの原因を取り除くシーティングや車椅子の設定の調整の重要性を学びました。
また、座位姿勢の評価方法についても、実際のデモンストレーションを交えて丁寧に教えていただき、非常にわかりやすい講義でした。
        
 さらに研修では、円背・側弯など、実際に起こりやすいケースを想定した背張り調整の方法についても、実演形式で学ぶことができました。    
 利用者様の身体の特徴に合わせて背張りをどのように調整すれば、より安定して座れるのか――そのプロセスを目の前で見ることで、具体的なイメージがぐっと掴みやすくなりました。

 今回、ご寄贈いただいた最新型車椅子と、従来の標準型車椅子の違いについても、実際に両方を使いながら比較・体験することができました。
最新型の車椅子では、
フットレストの高さ調整が工具なしで可能
・座面の奥行きを利用者に合わせて変更できる
フットレストの角度がより自然な姿勢を保てる設計になっている
といった特徴があり、標準型との違いを体験することで、その使いやすさや姿勢の安定性の違いを実感することができました。

 さらに、ご寄贈いただいた最新型車椅子の紹介だけでなく、従来型車椅子を使用したシーティングの実例も数多く紹介していただきました。
 最新型・従来型に関わらず、私たちが日頃施設で使用している車椅子で、安全面はもちろんのことご利用者様がより快適に、より安楽に過ごすためにどのような工夫ができるのかについて、具体的な方法を学ぶことができました。
車椅子の特性を理解し、適切に調整することで、ご利用者様の姿勢や生活の質が大きく変わることを改めて実感する研修となりました。

 講習会終了後も、当施設の機能訓練士からのさまざまな質問に丁寧に答えていただきました。
         
 途中で車イスをご利用の入所者様が来られた際には、その場ですぐに改善点をご指導くださり、実際にどのように対応すれば良いのかを目の前で学ぶことができました。
入所者様が「乗りやすくなったわ!」と喜んでくださる姿を拝見し、研修の重要性を改めて実感しました。

なお参加できなかった職員も、後日いただいた資料や録画動画を活用し、
改めて学び直すことができる環境を整えています。
今回の研修を通して、スタッフ一人ひとりが車椅子の使い方や安全管理について理解を深め、
入所者様・ご利用者様がより安心・安全に生活を送れる環境づくりに努めてまいります。